[ソフトウエア]ImageMagickで複数のTIFFファイルをPDFファイルに変換

ImageMagickを利用すると(複数の)TIFFファイルを1つのPDFファイルに変換できる。以下で説明する。

ImageMagickWindowsにインストールする

ImageMagickWindowsで利用するには、インストーラーをダウンロードして実行することで簡単にインストールできる。

複数のTIFFファイルを1つのPDFファイルに変換する

複数のTIFFファイルを1つのPDFファイルに変換するには、WindowsコマンドプロンプトTIFFファイルがあるディレクトリにcdした後で以下のコマンドを実行する。

convert *.tif all.pdf 

複数のTIFFファイルはファイル名の昇順でPDFファイルに変換される。変換される順序を指定するには、上記のコマンドライン上で *.tif とワイルドカードで指定する代わりに1つずつ順番にTIFFファイルを指定するか、もしくはTIFFファイルの変換前にファイル名として例えばPDFファイルにしたときのページ番号などをつけるようにする。

A4のPDFファイルに変換する

A4のPDFファイルに変換したい場合、-page オプションを指定する。-page オプションには、PDFファイルにしたときの横と縦のドット数を指定する。例えば、TIFFファイルが600[dot/inch]で、A4(210[mm]x297[mm])のPDFファイルに変換する場合、横と縦のドット数は以下のように計算する。

  • 横: 4960[dot] ~= 210[mm] / 25.4[mm/inch] * 600[dot/inch]
  • 縦: 7014[dot] ~= 297[mm] / 25.4[mm/inch] * 600[dot/inch]

コマンドラインは以下のようになる。

convert -page 4960x7014 *.tif all.pdf 

TIFFファイルの圧縮形式と変換後のPDFファイルのサイズ

PDFファイルにしたときのファイルサイズは、TIFFファイルの圧縮形式に依存する。モノクロTIFFファイルではFAX4(CCITT T.6)などで圧縮すると比較的小さくなるようだ。GIMPTIFFファイルをエクスポートする場合には、圧縮形式としてCCITT Group 4を選択することができる。

ImageMagickの-compressオプションでも指定できるようだが試していない。

消費メモリ量を制限する

ImageMagickのconvertコマンドはデフォルトで大量のメモリを消費するため、スワップが発生しPCの動作が非常に遅くなる場合がある。これを避けるには-limit オプションを指定して消費メモリ量を制限する必要がある。例えば、512MBに制限する場合、コマンドラインは以下のようになる。

convert -page 4960x7014 -limit area 512mb *.tif all.pdf

複数のTIFFファイルを含むフォルダをドラッグ&ドロップで1つのPDFファイルに変換する

複数のTIFFファイルを含むフォルダをドラッグ&ドロップで1つのPDFファイルに変換するには、バッチファイルを作成してフォルダごとバッチファイルにドラッグ&ドロップすればよい。

例えば、600dpiのTIFFファイルをA4のPDFに変換するには、以下の内容のテキストファイルを"conv_tiff_600dpi_pdf_a4.bat"という名前で保存し、フォルダごとバッチファイルにドラッグ&ドロップする。

set basedir=.
if not '%1'=='' set basedir=%1

"C:\Program Files\ImageMagick-6.7.9-Q16\convert.exe" -limit area 512mb -page 4960x7014 %basedir%\*.tif all.pdf